樹脂の素材と言うと、一般的にはMCナイロンやPOM(ジュラコン)などのエンジニアリングプラスチックが頭に浮かぶと思います(ちなみに、あの青い樹脂はMCナイロンです)。これらの樹脂は、確かに標準的でオールマイティーに使用できるのは確かですが、用途にもよりますがコスト面でお考えならこの様なエンジニアリングプラスチックではなく汎用プラスチックをお勧めします。
ちなみに汎用プラスチックとは安価で切削性がよく耐熱温度が概ね100℃までのものとされています。代表格の樹脂ではPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)などがあり、価格面ではPOM(ジュラコン)の約70%、MCナイロンの1/4の程度の価格です。用途を問わないのであればPPやPEを選択すればコスト面ではメリットが出ると思います。
しかし汎用プラスチックが安いからと言って侮ってはいけません。PPやPEの特徴は耐薬品性も高くアルカリ性には特に良好です。酸や有機溶剤に対しても十分に耐えられます。一方のPOMやMCナイロンの耐薬品性は、酸には不適合、アルカリに対してもあまりお勧めが出来る素材とは言えません。この様に樹脂それぞれの特性を知っていれば、なんでもMCナイロンやPOMで樹脂部品の加工を行ったり、耐薬品性で高額なPEEKやPTFE(テフロン)を選んだりと、もったいないことをしなくて済みます。樹脂素材の選定でお困りの場合はまず『プラスチック切削加工.com』へお問い合わせ下さい。
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