まず、基本的に樹脂は絶縁物です。しかし用途により静電気の防止やホコリの不着などを嫌う場合には、帯電防止や導電性の樹脂・グレードを使用します。次に帯電防止と導電性の違いですが、これらの違いは主に電気抵抗値の違いになります。樹脂メーカーにもよりますが、一般的には帯電防止は抵抗値が10⁶~1010位のものを言い、導電性は10¹~10⁴位のものを言います。イメージとしては、両方とも電気を通しますが電気が抜けてゆくスピードの違いと思ってください。帯電防止はゆっくりと(数十秒かけて)導電性は素早く(数秒~十数秒)抜けていきます。このように帯電防止と導電性は抵抗値に違いがあります。下記にて製品別一覧表に纏めましたので是非ご覧ください。
導電グレード | 帯電グレード | |||
MCナイロン | MC501CDR2 | MC501CDR6 | MC501CDR9 | MC500ASR11 (ノンカーボン) |
1²~10² | 10⁴-10⁶ | 10⁶-10⁸ | 10⁸-10¹⁰ | |
PEEK | ケトロンCA30 | ケトロンESD490 | – | – |
≦10⁴ | 10⁸-10¹⁰ | – | – | |
超高分子量 ポリエチレン |
タイバー1000EC | タイバー1000ESD | – | – |
≦10² | 10³-10⁷ | – | – |